
プリザーブドフラワーは、まるで生花のような外観と風合いを持ちながらそのお花を長期に楽しむことが出来ます。また、特徴である豊富なカラーバリエーションや気楽に取り扱いが出来ることなどからお部屋のインテリアや記念のプレゼントなどに幅広く使用されています。季節ごとにプリザーブドフラワーを使用した作品を作ったり、毎年違ったプリザーブドフラワーを贈ったり、贈られた方はインテリアとして飾ったり・・・と今ではほとんどの方が何らかの形でプリザーブドフラワーに触れたことがあるのではと思います。
私達の生活シーンにすっかり馴染み深いものとなったプリザーブドフラワーですが、「プリザーブドフラワーはお花を長期にわたって楽しむことが出来る」ことは知っていても、「実際にはどのくらいの期間お花を楽しむことが出来るのか」と疑問に思う方が多いと思います。
長持ちするために避ける3つのコト
プリザーブドフラワーがより長持ちするためには、避けるべきものがいくつかあります。まずは、高温・多湿な環境です。以前のブログにてお話したこともありますが、プリザーブドフラワーは高温・多湿な環境を嫌います。高温多湿な環境での保管は色料のしみ出しや色移り・花びらの透明化の原因になります。適正な温度や湿度の、風通しの良い環境が理想です。
次に、直射日光や直接当たるライトもプリザーブドフラワーが避けるべきものになります。プリザーブドフラワーは紫外線にとても弱い為、直射日光などは色褪せの原因になります。直接光が当たらない場所を選んで飾ると良いです。
気候や場所の他に避けるべきものとしては「ほこり」があります。プリザーブドフラワーはケースの無いアレンジの状態でインテリアとして飾ることも多いですので、ほこりが付着することがあります。ほこりはプリザーブドフラワーの汚れや劣化の原因にもなりますし、せっかくのお花の見映えも良くないです。
これらの点に出来るだけ注意していただくことで、プリザーブドフラワーの保存期間もより長くなります。
10年以上経過した2つの事例
ここではプリザーブドフラワーを作って10年以上経過したお花の2つの事例を紹介します。
1.試作から17年経過した真紅バラ

このお花は、私達がプリザーブドフラワーの研究を始めた当時の試作第1号の真紅バラの事例になります。試作したのは17年程前です。保管については、ほこりには気を付けていましたが高温多湿の直射日光が当たらない環境下でむき出しのまま飾っていました(一般的な家庭環境)。現在は、花びらが若干元気がなくなった感じはありますが、形状や色については当時と比べてそれほど変化はないようです。
2.15年前に制作したプルメリアの作品

このお花は、15年前に制作したプルメリアを作品にしたものです。こちらは一般的な家庭環境下で壁掛けのケースに入れて飾っていました。制作してから15年経っていますが、色・見た目・感触とも当時と比べてほとんど変化はないようです。
最後に
プリザーブドフラワーを作ってから10年以上経過したお花の2つの事例を紹介しました。「プリザーブドフラワーが長持ちすることは知っているけれども、プリザーブドフラワーっていったいどの位長持ちするのだろう?」という疑問は誰もがこれまで感じていたと思います。2つの事例を見ていただいて、「プリザーブドフラワーって思ったより長持ちするんだな」と感じていただけましたでしょうか。保管する時に少し気を付けていただくことにより、更に長くプリザーブドフラワーを手元に残していただく事が出来ます。
私達はこれからも、もっとプリザーブドフラワーを手にする機会が多くなると思います。せっかく手元にある綺麗なプリザーブドフラワーを、出来るだけ当時の状態のままで残してゆくことが出来たら良いですね。