「暑さ寒さも彼岸まで」
この言葉は、残暑は秋分の日(9月23日前後)頃、余寒は春分の日(3月21日前後)頃のお彼岸の頃には落ち着き、過ごしやすくなるという意味を持つ日本の慣用句です。暑さも寒さも彼岸の時期を過ぎると落ち着いてくるという自然の摂理から、困難なこともやがて終わりを告げるといった意味のことわざとして使用されることもあります。お彼岸の期間は「春分の日」「秋分の日」の前後3日間の7日間になります。今年の秋分の日は9月23日の土曜日なので、20日の水曜日から26日の火曜日までが秋のお彼岸の期間でした。
毎年お彼岸にはお墓参りを欠かさない人も多いと思います。お彼岸のお墓参りは日本の風習のひとつで、各地でお墓参りをする様子が見られます。お彼岸は仏教の教えの言葉で「私たちが生きている世界(此岸)と生死の境界を越えた悟りの世界(彼岸)の距離が一番近くなり想いが通じやすくなる日」とされています。お彼岸の日にご先祖様の供養のお墓参りを行うことで、ご先祖様への想いも通じやすくなるのでは・・・ということからお彼岸のお墓参りが定着したようです。
秋のお彼岸の時期にお墓参りをすると、近くで特徴のある形をした赤い花をみかけることはありませんか?また、お墓だけでなく、田んぼや畦道、道端や川岸などでもこの花を見かけることはありませんか?その赤い花の名前は「彼岸花」。9月から10月に開花の最盛をむかえ、秋の訪れを感じる花のひとつです。彼岸花からはなんとなくもの悲しいイメージも感じます。お墓に咲く彼岸花からは少し怖いイメージを感じるかも・・・。今回は、秋を感じるお花「彼岸花」について、
- 彼岸花ってどんな花?
- 彼岸花の花の色
- 彼岸花はなぜ怖い?~彼岸花の持つ毒に注意!!
彼岸花と花の色、彼岸花の持つイメージについて触れてゆきます。
彼岸花ってどんな花?
<彼岸花(ヒガンバナ)>
- 開花時期・・・9月中旬~10月上旬頃
- 分類・・・ヒガンバナ科・ヒガンバナ属
- 原産・・・中国
- 学名・・・Lycoris radiata
- 別名・・・曼珠沙華・リコリス
- 英名・・・Red spider lily
- 和名・・・彼岸花
彼岸花は、秋のお彼岸の頃に咲く秋を感じる花のひとつで、全国的にほぼ同じ時期に開花の最盛を迎えます。まっすぐな1本の茎の先に、くるりと反り返った色鮮やかで真っ赤な花を放射状に咲かせます。特徴のある花姿と真っ赤な花の色はとても印象的で、綺麗なだけではなく少し妖しげな印象も感じます。英名(Red spider lily=赤い蜘蛛の足)からも、彼岸花の妖艶なイメージが感じられますね。
彼岸花の花の色
「彼岸花=赤」。それも真っ赤な赤色が特徴的ですね。私たちがよく見かける彼岸花は燃えるような赤色の花ではないでしょうか。彼岸花の花の色は「赤」以外にも「白」や「黄色」の色の花も見かけます。白い彼岸花「シロバナマンジュシャゲ」は花びらの反り返りが柔らかで赤い彼岸花よりも優しい印象が感じられます。白い彼岸花は赤い彼岸花に比べ弱く数も少ないので見かける機会は少ないのではないでしょうか。黄色の彼岸花「ショウキズイセン」は赤い彼岸花より少し大ぶりな明るい黄色の花を咲かせます。
彼岸花はなぜ怖い?~彼岸花の持つ毒に注意!!
彼岸花からどんなイメージを感じますか?特に赤い彼岸花を見ると、その妖艶なイメージとともに何となく怖い(不吉な)印象を持つ人もいるのではないでしょうか。それは、彼岸花がお墓や畔道などに咲いていることが多いからかもしれません。ではなぜ彼岸花はお墓や畦道でよく見かけるのでしょうか。実は彼岸花にはアルカロイド系の毒が含まれていて摂取すると中毒症状を引き起こします。彼岸花が昔からお墓や畦道に多く咲いているのは、ネズミやモグラから農作物や土葬された遺体を守るためであったと言われています。
彼岸花の持つ毒に注意!!
田んぼの畦道や道端でよく見かける彼岸花・・・。花の近くを通りかかることも多いことでしょう。しかし彼岸花の持つ毒にご注意を!!子供やペットのいるご家庭は、間違っても彼岸花を口にすることが無いように注意しなければいけません。彼岸花のすべての部分を口にしてはもちろんいけませんし、特に根の部分には毒が多く含まれています。彼岸花の毒は口にしてしまうと、嘔吐や下痢・呼吸困難を引き起こし最悪の場合死に至ることもあるのです。触るだけでは害がないとは言われていますが、触った手を口にすることもあるかもしれません。体に毒を入れない為にも、子供やペットを彼岸花に近づけない方が良いでしょう。
まとめ
今回は、秋のお彼岸の時期に見頃を迎える秋のお花「彼岸花」について、
- 彼岸花ってどんな花?・・・彼岸花は秋のお彼岸の頃に咲く秋の花のひとつで全国的にほぼ同じ時期に開花の最盛を迎える。まっすぐな1本の茎の先にくるりと反り返った色鮮やかで真っ赤な花を放射状に咲かせ、特徴のある花姿と真っ赤な花の色は綺麗なだけではなく少し妖しげな印象も感じられる。
- 彼岸花の花の色・・・彼岸花といえば真っ赤な赤色が定番だが、彼岸花の花の色は赤以外に白や黄色もある。白い彼岸花は花びらの反り返りが柔らかで赤い彼岸花よりも優しい印象が感じられる。黄色の彼岸花は赤い彼岸花より少し大ぶりな明るい黄色の花を咲かせる。
- 彼岸花はなぜ怖い?~彼岸花の持つ毒に注意!!・・・彼岸花から感じるイメージのひとつに怖い(不吉な)印象がある。それは彼岸花がお墓や畔道などに咲いていることが多いからでもある。彼岸花をお墓や畦道でよく見かける理由は、彼岸花には毒が含まれ摂取すると中毒症状を引き起こすことが挙げられる。彼岸花が昔からお墓や畦道に多く咲いているのはネズミやモグラから農作物や土葬された遺体を守るためであったと言われている。田んぼの畦道や道端でよく見かける彼岸花の近くを通りかかる時は彼岸花の持つ毒に注意しなければならない。子供やペットのいる家庭は間違っても彼岸花を口にすることの無いよう細心の注意が必要である。彼岸花のすべての部分を口にすることはもちろんのこと、特に根の部分には毒が多く含まれている。彼岸花の毒を口にしてしまうと嘔吐や下痢・吸困難を引き起こし最悪の場合死に至ることもある。触るだけでは害がないとは言われているが触った手を口にする可能性もあるので、体に毒を入れない為にも子供やペットを彼岸花に近づけないよう気を付ける必要がある。
彼岸花と花の色、彼岸花の持つイメージについて触れてゆきました。
秋の景色を彩るお花「彼岸花」。少し怖いイメージもありますが、日本各地でたくさんの彼岸花を見るスポットがありその妖艶な花姿を楽しむことが出来ます。公園・田園・お寺など・・・幾つもの真っ赤なお花が咲き誇る彼岸花のスポットを見ると、お花の美しさだけでは言い表せない圧倒的な世界観を感じるのではないでしょうか。それほどに人々の目を引き付ける魅力をもつ彼岸花。次回のブログでは、そんな彼岸花の花言葉についてお話してゆきます。そして彼岸花と花の色の関係についてももう少しお話しできたら・・・と思っています。
※2023年10月5日記載のブログ、鬼滅の刃で有名な幻の花【青い彼岸花】を発見!?プリザーブドフラワーの可能性に挑戦 もよろしければご覧くださいませ。