連日厳しい暑さが続いていますが皆さんいかがお過ごしでしょうか。８月も中旬にさしかかり、今週から翌週にかけてはお盆休みが始まりますね。一般的に、「お盆」・「お盆休み」は毎年８月１３日から１６日にかけてと言われていますが（７月にお盆を迎える地域もあります）、お盆前の祝日もあり、今週半ばから長いお盆休みの人も・・。お盆休みのこの時期には、旅行や帰省を計画する人も多いことでしょう。
お盆に帰省した時には、お墓参りや仏壇に手を合わせて先祖供養をすることが多いですが、ご先祖様へのお供えのお花やお菓子などでよく見るお花があります。「蓮（ハス）」という名のお花です。蓮の花は、お盆ととても深いかかわりがあるお花です。今回は、お盆の時期にちなみ、お盆とお盆にゆかりのある「蓮（ハス）」の花について触れてゆきます。
お盆とは
「お盆」とは、ご先祖様があの世（浄土）からこの世（現生）に帰ってくる期間を指します。亡くなった人がこの世に戻り、再びあの世に戻るまで、ご先祖様をお迎えしてご冥福をお祈りし、ご先祖様の霊を供養します。
お盆の時期は地域によって違いますが、一般的には８月１３日から１６日にかけてと言われています。この時期にお墓参りをしたりお供え物をしたりします。お供え物として、ナスやキュウリを馬や牛に見立て、ご先祖様のお迎えやお見送りの意味を持つ「精霊馬」を飾ったりします。
※冠婚葬祭の「祭」にあたる「お盆」で使用されることの多いお花「トルコキキョウ」については、ブログ【冠婚葬祭あらゆるシーンに登場！】時と場所を選ばない万能花～トルコキキョウ～その２ で触れております。気になる方は覗いてみてくださいませ。
お盆のお供え物
お盆のお供え物には、一般的に「五供（ごく）」と言われる基本のお供え物があります。五供とは、
- 香（こう）・・・お線香
- 灯燭（とうしょく）・・・ロウソク・明かり
- 花・・・とげのあるお花・香りの強いお花・つるの長いお花は避ける
- 浄水・・・きれいなお水
- 飮食（おんじき）・・・食べ物
を指します。
お盆のお供え物には、お菓子・食べ物・果物・お花などが良く選ばれています。
お盆のお花「蓮（ハス）」＝蓮と仏教
＜蓮（ハス）＞
- 開花期・・・７月～８月初旬
- 科名・属名・・・ハス科・ハス属
- 英名・・・Lotus
- 原産地・・・インド・中国など
お盆のお花として知られる花に「蓮（ハス）」の花があります。ちょうどお盆の頃の７月から８月初旬にかけて花開く蓮の花は、お盆ととても縁があります。なぜ、蓮をお盆に飾るのかは、蓮と仏教の深いつながりがあります。蓮台の上に乗せられている仏像や、観音様が蓮の花を手に掲げているのを見たことがある人も多いことでしょう。蓮や睡蓮の総称である「蓮華」は、仏教の伝来とともに中国からきた言葉で、泥沼に美しい花を咲かせる仏教のシンボルでもあります。
蓮は泥より出でて泥にまみれず
ということわざが表す通り、泥（俗世）に生まれても大輪の蓮華（悟り）を咲かせる蓮は、欲にまみれることなく真っ直ぐに清らかに生きる人間の理想の姿として、仏教の世界で「極楽浄土に咲く最上の花」とされています。
蓮の花はどんな花
蓮という言葉は聞いたことがあったり、蓮の花の上に座った仏像を見たことがある人は多いことでしょう。お盆のお供え物で、蓮の花を形どった干菓子（落雁など）や汁粉などを見かけることも多々あります。では、実際に蓮の花はどんな花？と言われると・・・なんとなくイメージは沸くけれどもあまり詳しくわからないな・・・。という人も多いのではないでしょうか。蓮の花は、この花になります。
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※蓮の花はコチラ～蓮の生花・・・凛としてとても美しいお花です
思った通りの花でしたか？蓮の花は水辺に咲く為、日常の生活の中で私たちが目にすることはそれほど多くないかもしれません。蓮の花の咲く時期もちょうどお盆前のこの時期と短いです。また、蓮の花は切花を咲かすことが難しい花とも言われています。極楽浄土に咲く最上の花と言われる蓮の花を、長く残すことが出来たらどんない嬉しいことでしょう。次回は、極楽浄土に咲く最上の花・蓮の花についてもう少しお話しし、蓮の花とプリザーブドフラワーについても触れてゆきたいと思っています。
※2022年8月18日記載のブログ【お盆に供える最上の花】蓮（ハス）の花をプリザーブドフラワーにしてみたら？ で蓮の花のプリザーブドフラワーの作品を紹介しております。気になる人は覗いてみてくださいませ。